Gaaba

RDS One Table

  • gaabaは保育施設で日常的に利用される大型のベビーカーであり、被災時は避難を円滑に実施するためにデザインされた幼児用カートです。
  • 日本は世界でも有数の地震大国でこれまでも多くの震災を経験してきました。未就学児を預かる保育施設も例外ではなく、その多くは、大規模災害時には近隣の学校や公園といった避難所への移動を想定しています。また、広い園庭といった外遊びの空間を持たない小規模な保育施設が増えつつある昨今、日常的にも「お散歩」として複数の幼児・児童を乗せ、近隣の公園などへの移動手段として大型の手押しカートが用いられています。しばしば幼児を含めた総重量が数十キロになる手押しカートを上り坂や細かい段差の絶えない路上で押すのは重労働であり、特に起伏の激しい地域では移動ルートや乗車人数が限られるなど、活動の制約になっています。災害避難で慣れない未舗装路であっても走行することもできる走破性と信頼性を備えることは、平時であっても保育士の負担を減らし、活動の幅を広げます。
  • デザインのポイントは
  • ①小さい子供でも大きい子供でも同じ車両に乗れるようハンドルの高さを設定しています。
  • ②サイドの低くなっている場所から子供を乗降させることで保育士が抱っこして持ち上げなければならない高さを下げ、負担を軽減します。
  • ③モーションキャプチャーから筋活動量を解析し、保育従事者が最も力の入れやすい高さに操作ハンドルを設定しました。
  • ④X字のフレーム構造により強度を高め、大径のキャスターを備えることにより、悪路や坂道の走破性を高めています。
  • ⑤前後に配置された小物入れになるバッグは、万が一前後から衝撃が加わった際にクッションの役割をします。
  • ⑥被災時にはカートで避難したのちスムーズに避難所へ行けるようバッグを背負うことができます。

AWARD

  • A’Design Award and Competition 2021 BRONZE award
  • GOOD DESIGN AWARD 2021
  • RDS