C-FREX × WF01
TOKYO 2020
- 20年前に高橋和廣さんがスノーボードの転倒事故によって脊髄損傷(下半身麻痺)になった後、国立リハビリテーションセンターの河島則天さんと出会い、長下肢装具を使ったリハビリが始まりました。
- 従来の長下肢装具は満足感を得られるまでの歩行実現に達しないため、国内では広く普及するには至っていませんが、昨今再生医療技術が発展してきたことによってその重要性を再認識する必要があります。下半身不随になっても長下肢装具を使ったリハビリを続けることによって、麻痺した下肢の神経機能を維持することが可能で、再生医療が実現されることで機能改善のポテンシャルを高められる可能性があります。
- C-FREXは麻痺下肢を含む全身をアクティブに動かし、リハビリ効果を最大化することを目的として、モータなどの動力を一切使わずユーザー自身の体重移動や上半身・体幹の動きを駆使してスムーズな歩行が実現できるよう開発した長下肢装具です。カーボン素材の特性である高弾性を歩く力に変えることができる最適な形状を模索し続けてきました。
- exiii designではC-FREXの開発に2014年頃から参画してきました。アーチェリーの弓のような形状はカーボンの弾性の表現型であり、ユーザーに『使ってみたい』というモチベーションを与えることをデザインの中に想いとして詰め込んでいます。また、脊髄損傷ユーザーにとっての新しいライフスタイルの提案として、車いすで普段は移動をし、歩きたい場面では立ち上がるとそのままC-FREXを使った歩行ができることを目指してきました。
- 今回TOKYO2020で高橋和廣さんがトーチリレーに参加する機会を得たので、兼ねてからの目標であった車椅子とC-FREXのコンバーチブルモデルを株式会社RDSの協力ものと実現することができました。
- まだまだC-FREXはここから改良を重ねていく予定ですが、聖火リレーで一つの目標を実現できたことをとてもうれしく思います。
- 是非トーチリレーでの高橋和廣さんの姿を見てください。
- https://sports.nhk.or.jp/olympic/
- torch/runners/nhdyhfom/
- 株式会社UCHIDA
- 株式会社RDS
- 国立リハビリテーションセンター
- 撮影:Jugo Minohara
- 音楽:Ryo Kimura